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スタートアップ企業が健康保険組合に加入するメリット

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法人を立ち上げ、労働者を雇用すると、労働保険・社会保険の加入や税金の申告など様々な手続きが発生します。

その中で社会保険料については負担額も大きく、人を雇用する際の大きなコストとなりますが、従業員の法定の福利厚生としても必要不可欠なものです。このコストに関する対応と福利厚生の充実という2つの課題を解決することができる一つの手法が健康保険組合への加入です。

通常、スタートアップの会社は健康保険の適用として国が運営する協会けんぽに加入しますが、大企業では健康保険組合を設立し、独自の給付や福利厚生制度を提供しています。スタートアップ企業が健康保険組合を独自で設立するということは現実的ではありませんが、一定の業種ごとに設立された健康保険組合があり、その適用業種であれば加入することができます。

業種により様々な健康保険組合がありますが、IT系の会社ですと、有名なものが「関東ITソフトウェア健康保険組合」です。こちらはIT系のベンチャー企業が多数加入していて、まず一つのメリットとして健康保険、介護保険の保険料が通常の協会けんぽと比べると大幅に低くなります。また、注目は福利厚生の充実です。保養所の利用やスポーツジムの利用補助、アミューズメント施設の入場料補助などもあり、保険料が下がるうえにサービスが充実するというお得なものになります。モデルケースでの健康保険料の月額の差額は下記の通りです。

仮モデルケース 協会けんぽ料率

49.8/1000

関東ITS健保料率

42.5/1000

月額会社負担

差額

平均報酬月額350千円 20名とすると 348,600円 297,500円 51,100円

ただし、加入要件は厳密で、ハードルもあります。要件の一部として

・健保組合の加入業種(関東ITS健保だとIT業務が売り上げのメインであること)
・1年以上の健康保険の加入と保険料の滞納・遅延なし
・所得税等の公租公課の支払い遅延なし
・平均標準報酬月額が一定基準以上(概ね35万~38万以上)
・従業員数が一定以上(概ね20~30名)
・扶養率(従業員一人あたりの扶養者が0.8人以下など)
・欠損金の範囲が資本金以下

などとなっています。健保独自の基準で変わることもありますので、加入手続きの際に判断にはなりますが、上記基準を満たしているようであれば加入を検討されることが望ましいです。

加入に際しては、上記のような基準の読み解きであったり、各種申請書の準備、窓口対応など様々な対応が必要になります。是非専門の社会保険労務士に加入手続きはご依頼いただければと思います。

当事務所でも、各種健康保険組合の加入手続きの実績が多数ありますので、加入を検討される会社様は是非お問合せください。

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